7月に入りました
ブログ
暑さの厳しかった5月、6月にくらべ、梅雨らしい天気が続いていますが、回廊の七夕飾りが風に揺れて涼やかな雰囲気です。
今日は雑節の一つ、半夏生(はんげしょう)です。半夏(ハンゲ)とは、サトイモ科の植物でテンナンショウ属のものによく似た緑色の花序をもつ「カラスビシャク」いう植物の異名です。毒草といわれていますが、日本薬局方に収録されている薬草で、鎮吐作用のある「アラバン」を主体とする多糖体を多く含んでおり、半夏湯(はんげとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などの漢方方剤に配合されます。他に「サポニン」を多量に含んでいるため、痰きりやコレステロールの吸収抑制効果があるとされています。なお、乾燥させず生の状態では、シュウ酸カルシウムを含んでいるため、食用はできません。種子の鞘を少しかじっただけでも直ちに腫れ上がり、灼熱感が起こるといわれています。半夏生の朝には天から毒氣が降るため、前夜から井戸にフタを被せろとか、田圃に入るなとか、酸味の強い物を口にするな、など俗説が残っているところもあるようです。このあたりでは、梅の実を半夏前に採らないとカリカリ梅にならないなどとも云われます。